テキストサイズ

身代わり妹

第13章 敵意

家の駐車場に車を停めれば、凌太はすぐに助手席に回ってドアを開けてくれる。


「大丈夫か?」

「うん、ありがとう」

差し出された手をギュッと握る。



「今日は何もせずにゆっくり休んでろよ?」

凌太は私の手を引いて、家の方へと歩き出した。


「うん……でもあの…少し病院に顔出してもいい?」

私はグイッと凌太の手を引いた。



「病院?」

「皆に心配掛けちゃったし……叩いちゃった事、謝りたい……」

凌太はため息を吐いた後、少しだけだぞと言って病院へと歩き出した。



「あれ?」

病院に着けば、受付に花純ちゃん1人が座っていた。


「あ、美優先輩! 大丈夫でしたか⁉︎ 」

私たちに気付いた花純ちゃんが駆け寄ってくれる。


「うん…赤ちゃんは無事だったよ」

私の言葉に、花純ちゃんはホッとため息を吐いた。



「花純ちゃん……朝倉さんは?」


あー…っと気まずそうに目を逸らす花純ちゃん。


「実は……」


ストーリーメニュー

TOPTOPへ