
身代わり妹
第7章 喪失
<side 凌太>
(頭いてぇ……)
昨日は医大時代の同級生の飲み会に、飛び入りで参加させてもらった。
もちろん、美優の事を聞く為だ。
早いもので、美優がいなくなって1ヶ月も経っていた。
ブーブーブー
枕元の携帯が着信を知らせて震える。
携帯画面には ”川橋” の文字。
確か、どこかの海辺の街で開業医をしていると言っていた医大時代の同級生だ。
「……もしもし?」
重い頭を押さえながら、俺はベッドから起き上がる。
『秋村か? 川橋だけど……』
わかる? と聞かれ、俺はああ…と頷く。
『秋村が探してる女……瀧川美優って言ったよな?』
─────っ‼︎
川橋の口から出た言葉に、
二日酔いの頭の痛さも、眠気さえも吹き飛ぶ。
「瀧川美優っ、そう! 川橋っ、知ってんのか⁉︎ 」
上擦った声は思った以上のデカさで、川橋はうるさいと笑った。
『この前、俺の働いてる診療所に来た』
「また発作が⁈ 」
美優のやつ、やっぱりまた無理してるんだな。
早く……
早く迎えに行きたい‼︎
(頭いてぇ……)
昨日は医大時代の同級生の飲み会に、飛び入りで参加させてもらった。
もちろん、美優の事を聞く為だ。
早いもので、美優がいなくなって1ヶ月も経っていた。
ブーブーブー
枕元の携帯が着信を知らせて震える。
携帯画面には ”川橋” の文字。
確か、どこかの海辺の街で開業医をしていると言っていた医大時代の同級生だ。
「……もしもし?」
重い頭を押さえながら、俺はベッドから起き上がる。
『秋村か? 川橋だけど……』
わかる? と聞かれ、俺はああ…と頷く。
『秋村が探してる女……瀧川美優って言ったよな?』
─────っ‼︎
川橋の口から出た言葉に、
二日酔いの頭の痛さも、眠気さえも吹き飛ぶ。
「瀧川美優っ、そう! 川橋っ、知ってんのか⁉︎ 」
上擦った声は思った以上のデカさで、川橋はうるさいと笑った。
『この前、俺の働いてる診療所に来た』
「また発作が⁈ 」
美優のやつ、やっぱりまた無理してるんだな。
早く……
早く迎えに行きたい‼︎
