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君と描き始める未来に

第11章 君との思い出

「有難うございます…。」


靴下を返そうとすると、朋代さんは


「良かったら…小田切さんの子どもに使って。」


え…俺たちの子に…。


「でも…星叶ちゃんの思い出の一部ですし…。」


それだけじゃない…正直、光花の一部を受け取って良いものか迷う…。


「私たちには…写真もあるは…。生まれたばかりの星叶に編んでくれたものだから…もしね…花光さんが生きていたら、皆に編み続けてたと思うのよ。だから、未来の二人の子に…。」


「朋代…。」


滝島まで、泣きそうな顔をしている。


「有難うございます…。志信との子に、履かせても良いですか。」


香織は笑顔で、答えていた。


「香織…。」


戸惑う俺に


「履かせてあげたいじゃない…貴方の子に…。光花さんも望んでるんじゃないかな?」


ヤバい…泣きそうになる…。


「わぁあ~ん!香織ちゃ~ん!」


滝島が泣いた…。

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