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君と描き始める未来に

第8章 親善旅行?

「志信?」


「幻聴か…。」


しばらく襖を睨んでしまう。


本当に、病気になりそうだ…いかんいかん。


「ごめん…気にし過ぎた。」


「ふふ…そうだね。」


お互い、苦笑いする。


「香織…。」


「志…信…。」


唇を少し開き…微かに触れる瞬間…幻聴じゃないっ!


「香織さ~ん!温泉に、入りましょ~!」


「は、はいっ!」


ゴンッ!


「ったぁ!」 


香織は勢い良く姿勢を変えて、俺は膝枕から転げ落ちた。


「きゃっ!ごめんね!」


「ううん…大丈夫…だよ。」


香織は頭を撫でてくれたが、頭より心が痛いな…ははは。

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