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不器用なタッシュ

第3章 高校時代

倉持と別れて2週間程度過ぎた頃、ちょっとは気になる女子が現れた。


高校には美術部があったが、俺は所属してなかった。


たまに美術室の片隅を使わせて貰っていた。


顧問は


「須永~折角だから、入部しろよ!」


と、何度も言ったけど


「面倒臭せぇ~!」


の一言で、断り続ける。


別に展示して貰いたくて描いてる訳じゃないし、描いたモノにとやかく意見されたくもないし。


美術部の奴らが描いてる片隅で、俺は好き勝手描いていると…


「あっ…オイル足りねぇ…。」


久々に来たのもあって、ペインティングオイルが減ってたのを忘れていた。


「はぁ…帰るか…。」


一気にやる気がなくなっていきそうな時


「須永くん、オイル使う?」


美術部の薄井沙菜だった。


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