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不器用なタッシュ

第5章 『 好き 』?

香織が泊まる展開まで、もっていけた。


多分それで勢いが、付いてしまった。


「…香織…。」


俺は香織の頬に、片手を伸ばす。


「は、はい!」


触れられた…やっと。


指で頬をなぞり、首筋に指を当てて、顎に沿って香織の唇に親指で撫でる。


香織の身体が、少し震えた。


感じたかな…後は本能のままだった。


俺の唇を香織に重ねる。


少し触れただけで、痺れそうになった。


キスってこんなに、気持ち良かったっけ…。


軽く啄む様に、柔らかい唇を食むようにくわえる。 


「香織…。」


名前を呼ぶと


「嘉之…。」


呼び返されるだけで、ドキドキした。


何度も何度も名前を呼んで、俺たちの積年の想いを肌で伝え合ったんだ…。

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