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不器用なタッシュ

第5章 『 好き 』?

「はぁ~!やっとだ!!」


リラックスモードで、体制を崩して、シャツのボタンを少し外して、ネクタイを緩める。


そんな俺に彼女は、いつもの口元ムニムニをしている。


何か嬉しいのか?


「本当にお疲れ様でした。」


穏やかに微笑む香織の言葉が、温かく感じた。


「ん…ありがとな…香織いつも応援しててくれたしな。」


俺は彼女に初めて名前…『香織』と、言えた。


ずっと、呼びたかった言葉。


瞬間、香織は真っ赤になった。


なんか、反応がいちいち面白いというか、新鮮。


それは俺がいつの頃やら、無くしてしまった感覚なのかもしれない…。

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