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秘密の派遣業務

第35章 旅立ち

小さくなっていく船を桐沢はじっと見送る。

(紗江っ…)

その心は切り刻まれるように痛む。

(…これでいいんだ…)

必死にそういい聞かせて…。

紗江の姿が見えなくなっても桐沢は船から目を離せずにただ見つめていた。



やがて…船が見えなくなった頃…
桐沢に藤堂が近付いた。

藤堂「…行ってしまった…な…。」

桐沢「……………………」

桐沢は何も答えない。

藤堂「…所長から聞いた。何で断ったんだ?」

以前所長から提案された事だとすぐにわかった。

桐沢「…リセット…する必要があったからだ。」

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