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秘密の派遣業務

第35章 旅立ち

桐沢の言葉に藤堂はしばらく考えていた。

藤堂「…何となく…わかるよ。」

まだ見えなくなった船の方を見つめる桐沢に藤堂は更に問いかけた。

藤堂「…だけど…離れ離れの間にさ…もし…紗江に他に好きな奴でも出来たらどうする?いいのか?」

藤堂はわざと意地悪な質問を投げかけた。

桐沢「…いい訳あるか!」

桐沢は吐き捨てるようにそう言った。

藤堂「…そうだよな。それを聞いて安心したよ。」

藤堂は桐沢の肩をポンと叩くと研究所に戻って行った。



一人きりになった桟橋で…
桐沢は心の中に大きな穴が空いたような…
そんな虚しさを感じて、いつまでもただ茫然と立ち尽くしていた…。

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