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最初で最後の恋

第22章 現実と向き合う

「ここの5階に住んでる」


あたしはずっと繋いでいた蓮の手を握り返した。

なんとなく、蓮の手が震えていた気がして。


目を合わせると、あたしたちはこくんと頷いた。






前に進もう。







ピンポーン。


蓮の家だけど、一応インターホンは押す。



緊張、するな……




「はーい」



ドアの向こうから聞こえる柔らかい女性の声。

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