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空の記憶~あなたと私と彼、それから~

第8章 第三話【波の音】 予感

 いつだったか、波打ち際で亮平と二人で貝を拾った。
―幸、手を出してごらん。
 言われて手を差し出すと、亮平が幸のたなごころに綺麗な貝殻を乗せた。それは小さな薄桃色の貝であった。

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