
1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜
第9章 思い出
「またやってるよ……」
「よく飽きないよねぇ」
香織と沙織のやり取りを、周りの生徒達は野次馬の様に、ヒソヒソと話ながら呆れた顔で見ていた。
「何見てんだよっ! 見せ物じゃねぇよっ!」
と、沙織は周りの生徒達を怒鳴りながら、ようやく掴んでいた制服の手を乱暴に放した。
その声にハッとした生徒達は、自分は関係ないといった感じで、早々とその場から離れて行った。
「早く来いよ」
沙織の声に仕方がないといった感じで、香織は渋々後をついていく。
ついた場所は、体育館裏にある、見るからに悪臭が漂ってきそうなトイレだった。
