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1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜

第9章 思い出



「えぇ~ですから、帰宅時だけでなく、登校時や休日も、気を抜かないよう安全に気を付けて……」

 体育館が静かになり、再び話し出した校長から出た言葉は、まるで小学生にでも話をしているような内容で、何だか馬鹿にされている気分だった。

「……学校の外には沢山の報道陣や警察の方がいると思いますが、何か訪ねられても安易に色々答えないように……」

 今の所、ホームから転落するのを目撃している人が数人いるため、警察は事故という形で話を進めているらしい。

しかし、梢が誰かから逃げるように、駅の方に向かって走り去って行く所を見たと言う、多数の目撃証言もあるため、ストーカーに追い詰められての事故と言う線で、マスコミが面白いように喰らい付いたのだ。

その為、学校の周りには朝から沢山の報道陣が駆けつけていた。

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