
1人かくれんぼ〜貴方を呪います〜
第9章 思い出
「えぇ~只今より、全校朝礼を行います。一同礼!!」
教頭の掛け声に少し遅れて、生徒達が適当にお辞儀をする。
生徒達の顔が一通り正面に向いた所で、少し中年太りをしている校長が壇上にゆっくりと上がり、額の汗をハンカチで拭いながら話し出した。
「皆さんに暑い中集まってもらったのは、今から皆さんに大切な話をしなければならないからです。
少し長くなるかもしれないので、気持ちが悪くなったりした人は、その場に座るなり、体育館を出て休むなりして、無理をせずに聞いてください」
『そう思うなら、最初から体育館なんかに全校生徒を呼び出さすなよ……』
と、多分ほとんどの生徒は思っているだろう。
まぁそんな声など聞こえる筈もなく、校長は話を続ける。
