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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第40章 芽生え始めた小さな恋の花

スーパーに戻ったらあのフランクフルトの母親が子供を連れて声かけてきた

「先ほどは本当に失礼致しました。健ちゃん謝りなさい!」

「ごめんなさい…」

シュンとした男の子

本当だったんだ‥

男の子の目の高さまでかがんだ小野寺さんが男の子の頭を撫でた

「悪い事したら謝る偉いぞ♪言う事よく聞くんだぞ!」

「本当にすみませんでした。」

そう言って女の人は男の子の手を引いて歩いて行った

ゆっくり立ち上がった小野寺さん

疑った俺大人気ない‥

謝らないと‥

「小野寺さん!」

立ち上がって俺の方見た小野寺さん

「信じてもらえましたか?クス」

自分の小ささに恥ずかしくなった


その後小野寺さんとスーパーでお買い物して帰ってきたマンション

「ただいま~♪」

「遅かったな?何してたんだよ?」

食パン君が出迎えてくれた

「土産はたこ焼きだ。焼きあがるの待っていたら遅くなった‥」

小野寺さん‥?

だからたこ焼き買ったのか?

「たこ焼き!?日高~ぁ♪たこ焼きだってよ♪アッツ!熱っ!」

海坊主共食いになるな‥

茹でタコがたこ焼き食ったらどうなるんだ?

たこ焼きの入ったビニール袋を持ってリビングに走って戻って行った俺

「小野寺さん‥すみません。ありがとうございます。」

「構いませんよ」

笑顔をくれた小野寺さん

小野寺さんは大人だなぁ
あんな小さな事まで疑ってしまう俺…

また落ち込む俺

好きだから不安になっていく。

同時にどれだけ自分が小野寺さんを好きになったのか思い知らされる。

俺‥何やっているんだろう‥


「橘さん?上がらないんですか?」

「あっすみませんっ」

小野寺さんがスーパーで買った袋をキッチンまで運んでくれた

彼女と結婚していたら気の利く旦那様で子供がいて明るい家庭だったんだろうな‥

俺‥男だし子供産めないや‥

子供産めない男の俺でもいいのかな‥

だんだん悲しくなってくる


皆で美味しくたこ焼き食べていると一人浮かない顔をした橘さんがいた

「橘さんたこ焼き嫌いですか?」

小野寺さんが聞いてきた

「いえ‥」

「さっきから箸が進んでいませんよ?」

何でも気の利く小野寺さん

「すみません。ちょっと‥」

橘さんが一人部屋に入って行った

「頭?たこ焼き食べないんですけ?」

「後は皆で食べてくれ」

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