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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第55章 2回目の温泉旅行

「先輩嬉しい?」

「!!♪♪」

顔を上げた先輩は最高の笑顔を俺にくれた

小さい頃欲しくても買ってもらえなかった夢の綿菓子すごく嬉しい

先輩は手の平サイズの小さな綿菓子をキラキラ目を輝かせて見つめている

「食べていいんだよ?」

「もったいないから‥いい」

「食べてもまだ袋にあるから(笑)それにおじさんが出来立てくれたんだよ?」

出来立て‥

じーっと綿菓子を見つめる

ふわっふわの綿菓子が口の中で溶けるのが想像できる

ゴキュ♪

「出来立てふわふわで美味しいから食べなよ?」

緊張で震える指先でつまんだ夢の綿菓子はしゅわって音が鳴った

ぱく…

「ん~んんー‼」

指をくわえたまま目を丸くした

「美味しい?(笑)」

また綿菓子を指でつまんだらしゅわっ♪

「んっ」

「俺にくれるの?」

「ん♪(しゅわしゅわ口の中で溶けていく~♪)」

先輩が口の中に含んだ湿った指からもらったふわっふわの綿菓子

これもう最高♪!!

口の中に入れたらすぐ溶けた

「美味しいな‼ふふふ♪」

「うふふふふ♪もうやんないからな」

「ふふふ♪えー何それ?独り占めかよ(笑)俺にもくれよ♪」

「やーだね♪ふふふ(笑)」

二人でふふふ♪とか言っちゃってさ♪

「ちょうだい♪」

「ヤダったらヤダね♪」

嫌々する先輩も可愛いし

「ちょうだいってば(笑)」

「しつこ」

ドン!!

「危ねーだろうが‼ちゃんと前見て歩けよ‼」

「そっちが当たって来たんだろ!」

「はぁ?喧嘩売ってんのか?」

ぼてっ‥

相川「あっ」

相手の手が当たり綿菓子が俺の手から落ちた

日高「先輩大丈夫か!?」

「綿菓子が…」

通る人通る人に踏まれて行く

「まだあるから?ね?」

「‥やっ‥と手に入れた‥綿菓子っ」

先輩…

「なっちゃん♪なっちゃん♪あっいたいた!探したぞ?ってどったの?」

相川が目頭擦って鼻水すすっていた
泣いているのか?

「何があったんだ?」

「あー人とぶつかって綿菓子落っことしてしまって‥」

「綿菓子?」

『俺の綿菓子が…グズ‥』

踏まれて踏まれてふっわふっわだった綿菓子が茶色くぺったんこになった

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