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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第45章 温泉旅行2日目

考えてもやっぱり詰めるしかない訳で

コソッとゆっくり少しずつ詰めて行ったら先輩がソファを触っていた手と手が触れる

ヤバ‥何かまた言われる!

その手を引こうとしたら先輩がそっと後ろに隠して握ってきた

先輩?

ちゃんと俺の事も思ってくれているから握ってくれたんだ

イライラがスッと消えた単純な俺

曲が流れ出した

タンタランタ♪タンタランタン♪

あっこの曲いい歌♪
一体誰が唄うんだ?
マイクを持ったのは江崎って人






と先輩!?

何でデュエットな訳!?

「ちょっと待っ」

『愛の花を咲かそうよ♪』

江崎って人と愛の花咲かせてどうすんだよっ!

先輩は俺だろ?俺!!
またイライラしてくる

「‥‥‥‥」

けど先輩は手握ったままだしそのまま聴く事しか出来ないよな‥

はぁ―‥。

歌が終わりに近づいてきた

「心の真ん中には君がいる~♪」

!!!?

先輩?

今手をぎゅっと握ってきたのは確かに先輩だった

画面を見ていた先輩がふと俺を見て唄った最後のフレーズ

『一緒に花咲かせよう~♪』

先輩‥

じわっと涙が溢れ出てくる

「へー。江崎さん歌うまいな‥聞き惚れたよ♪これじゃ後の人が唄いずらいな(笑)」

一番居づらいハズの小野寺さんが江崎って人を褒め称えた

江崎って人の元恋人は橘さん

その橘さんと今付き合っているのは小野寺さん

橘さんがいる前で江崎って人と一緒にいる小野寺さんの大人な振る舞いに俺の涙も引っ込んだ

「いえいえとんでもない(笑)小野寺さんは唄われないんですか?」

「私は聴く方がいいので」

私?

「何で俺じゃねーんだよ?わざわざ私に言い換える事ねーだろ?」

「先輩っ!」

日高が腕引っ張る

《なんだよ!》

《ここはそれでいいんだよ!》

《何でだよ?おかしいだろ?》

おかしいのは先輩の思考回路だよ!とは言えず

《いいんだって!先輩次俺とデュエットしようよ♪》

《えっ?嫌だよ‥》

《何でだよ?》

恥ずかしいからに決まってんだろ!!とは言えず

《聴く方がいいので‥わ‥ワタスは‥》

《‥(ワタス?)‥》

アナタ唄ってたよね?

さっきノリノリで唄ってたよな?

ワタスって何?

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