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。+゚僕は君に恋をした。+゚

第45章 温泉旅行2日目

『日高の‥バカっと』

日高どこ行ったんだよ‥

ぐるっと旅館中探したけどいなくて

デートした砂浜来て見てもいなくて

1人しゃがみ込んで砂浜に小枝で字を書いた

日高のマヌケ

日高のおたんこなす

日高のでべそ

日高のバカ

増えていく書いた文字

日高の‥




ゆっくり‥ゆっくり‥

砂浜でしゃがみ込んでいる人に声かけた

「何してるの?先輩でしょう?」

日高!?

バッと立ち上がった人はやっぱり先輩

!!!?

立ち上がったと思ったら俺の胸に入ってきた

「先輩?寂しかったのか?」

今いきなり立ったからクラッと立ち眩みが‥

「先輩?」

気づけば軽く抱きしめられていた身体

「違っ離せよ!」

軽く抱きしめられていただけだったからすんなり離れる事が出来た

先輩が背中向けた足元に何かズラズラ書いてある物を見つけた

「何書いてたの?(日高のマヌケ?日高のおたんこなす‥日高のでべそ?俺でべそじゃないけど‥日高のバカ日高‥?)最後の日高‥は何?」

「言わない!」

「何で?俺聞きたいなぁ?」

だって‥だって‥

「‥‥‥ッ‥‥」

え?先輩?

「ちょっ先輩!?泣いてるの?何で!?」

「うる‥さい‥ッ」

だって‥お前が俺を置いてどこか行くから

探しても探しても居なくて

ぎゅっと後ろから日高が俺を包み込んできた

「泣かないで‥」

俺を置いて行くな‥

俺を1人にするな‥

酒がまわって涙腺が緩んでくる

「日高の事‥してるって書こうと‥したんだよ…ゥ‥」

愛してるって‥

「先輩何て言ったの?」

抱きしめた手に手を重ねてきた先輩

「日高はド変態って‥」

先輩‥

くるっと反対向けられた身体

優しくそっと重なった唇と唇

寄せては返す波の音を聞きながら
その口づけに答えるように俺は日高の背中に腕を回してぎゅっと抱きしめた


俺は日高が居なくちゃダメなんだよ‥

勝手に消えるな

不安にさせるな

どんどんさっきまで寂しかった気持ちが消えていく

優しい口づけに不安が安心へと変わっていく

「日高‥」

「何?先輩?」

一度離れたかと思ったら今度は先輩から優しい口づけをされた

ぎゅっと抱きしめた先輩の身体

泣かせてごめんね‥

寂しい思いさせてごめんな‥

さっきはごめんな‥

愛してるってちゃんと聞こえたよ

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