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俺はまた橘さんを泣かせたのか‥

大切にしたいだけなのに何故泣かせてしまう‥

泣かせてばかりの俺はやはり橘さんには不適切なのか?

｢小野‥寺さん？｣

そんな事考えている俺の手をそっと握ってきた大切にしたい人

｢俺‥俺‥｣

｢俺‥‥何だ？｣

小野寺さんが優しく問いかけてくれた

また涙が溢れてくる

｢俺っ‥俺嬉しいから‥だから‥貰って‥貰ってください!｣

貰ってくださいって何を？
俺の書いたラブレターをか？

｢橘さ｣

｢良かったね♪小野寺さん(笑)｣

一樹？

｢見せつけてくれるねー♪小野寺さん(笑)｣

鮫島君？

｢ﾅﾝﾊﾟ野郎も挨拶行け!(笑)｣

挨拶って‥え？

｢(僕もラブレターほしいな‥)｣

小野寺さんと目が合ったからニコッと笑った僕

何の事だ‥？

わからない‥
わからないぞ‥

｢なんだよ？俺には挨拶行けとか言っといてよ？｣

｢いや‥状況が読めなくてな‥｣

いつもらしくない背高ﾉｯﾎﾟ

｢状況が読めないって挨拶だろ?｣

｢いや‥だから‥｣

小野寺さんパニクってる？(笑)

｢橘さんが小野寺さんのお嫁さんになりたいってさ♪だよな？橘さん？｣

日高君はっきり言わないでよっ恥ずかしいから‥

頷いた橘さん

おっお嫁さん！？

｢たっ橘さん！本当か！？｣

握った手を握り返してきた小野寺さん

｢はっはい！｣

そうか‥そうなのか
良かった‥俺はてっきり‥
けど違った‥違ったんだ

緊張が解き放されドッと力が抜け重く感じる身体

｢小野寺さんさえ‥良かったら‥貰ってください‥｣

｢当たり前だろっ着いて来い！｣

ぎゅっと小野寺さんに抱きしめられた時
俺のほっぺたに生暖かい雫が触れた？

小野寺さんの涙？

｢橘さん‥幸せになろうな‥｣

俺だけに聞こえるように抱きしめながら耳元でそう囁いてくれた小野寺さん

｢‥はい｣

小野寺さんが泣いたら俺まで泣けてくるだろ‥

泣くなよ‥泣かないでくれよ‥