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月の綺麗な夜に

第8章 気持ち

「話す事なんてないから。

私の事はいいから、あの人のとこ行きなよ。」



暗闇の中、微かに見えるさっきの女性のシルエットに向け顎をしゃくる。




「私は帰るから。

だから腕、邪魔なんだけど。離して」




冷たく言い放つように流星に言葉を向ける。


でも、流星は



「嫌だ。話をしよう?」




さっきと同じようなセリフを吐いた。





‥いや。

だから、何を話す事があんの?


イライラしてくる。




「だから離せって言ってんじゃん!」


「じゃけん、離さん言うとるじゃろうが!いいけん、話聞けや!!」




苛々して声を上げると、流星は広島弁らしき言葉で声を上げて返して来て。


思わずビックリして肩が跳ねる。





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