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月の綺麗な夜に

第8章 気持ち

「雫月ちゃん!!」




後ろで私の名前を呼ぶ流星の声を無視。


私はその場に居たくなくて、自転車の場所まで全力で駆ける。


後ろで




「神谷君!!ダメ!!」

「離せやっ!!」





恐らく‥流星が広島弁で女性に向けて怒鳴ったんだと思う。



流星の声と共に私の方に駆けてくる足音が聞こえて、自然と自転車へ駆ける足の速度が速まる。





‥本当は、逃げる必要はないんだろうけど。

この状況を説明させればいいんだろうけど。



だけど



今の私には



“あれ、彼女だから”



そういうセリフを聞ける根性を持ち合わせてない。



出来れば‥今日は聞きたくない。











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