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愛の嵐

第25章 深紅×涙=深層

もうすぐ9時か
鍋の準備は完璧なんだけど
今日は遅いな

ピンポーン

櫻「はい?」
相「ただいま~!開けて♪」
櫻「合い鍵は?」
相「あ・・・持ってた。へへっ」
櫻「早く上がっておいで」
相「うん♪待っててね♡」

久しぶりだと合い鍵の存在忘れるのか?
雅紀の記憶力が心配だ
鍋に材料を入れながら考える

櫻「雅紀にお願いしてみようかな」

クローゼットに隠した縄を思い浮かべる
カチャカチャ
鍵が開く音が聞こえてきた
気持ちを切り替えて鍋に集中する

相「翔ちゃ~ん!」
櫻「は~い!早く上がっておいで~」

あれ?返事がない
火を弱め玄関に向かう

櫻「雅紀?」
相「翔ちゃん♥」

腕を広げて待っている
あぁ、なんて可愛いんだ!
足早に雅紀に近寄り抱き締める

櫻「おかえり♪」
相「ただいま♪」

キスをせがむように瞼を閉じている
応えるように唇を重ねる
触れる温もりが存在を実感させる

相「翔ちゃん」
櫻「なに?」
相「お腹空いた~!」
櫻「はいはい。食べようね」

手を繋げば愛しさが胸の中で膨らんだ

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