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愛の嵐

第8章 霧中の嵐

《大野side》

大「どうやって逃げて、何処へ向かおうか」

行き先に迷ってるのか
でも自由になれる事が嬉しいみたいだ
足音が聞こえる
胸が苦しいな

大「やっと来たか!」

笑顔になるのを抑え切れずに振り返る
うわっ・・・血みどろだ
綺麗な顔も、髪もドロドロじゃないか!
息も絶え絶え
顔色も真っ青
もう無理だろうな・・・
冷静に観察してしまうのは仕方ない


そして・・・
俺の腕の中で命が尽きた
同じ顔で、幸せそうな顔してんじゃね~よ

大「一人で逃げても意味はない・・・一緒に逝こう」

うそ~!まさかの自害って
ちょっ、待て!早まるな~
刀抜いてんじゃね~・・・あ、マジ?

ズブズブッ・・ガボッ

痛いなんてもんじゃない!
これが結末?
意識が遠のく
視界が霞む中で最後の口付けのまま命が尽きるのを生きながらに感じた

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