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愛の嵐

第8章 霧中の嵐

大「嘘・・」
相「なんで」

空洞に出ると崩れた岩が転がっていた
夢に見た草花は無い
空は同じように見えているのに

相「キレイな所だったのに・・・」

うっすらと涙を浮かべる
確かに、驚く程綺麗な場所だった
それが無残な姿で眼前にある

大「それだけ時間が経ってるんだろうね」
相「それは分かってる・・けど、知ってるだけにこの状態は辛いね」

なんだか力が抜けるな
俺も夢で見ていた姿を期待してた
それだけに拍子抜けって感じか

大「ちょっと休もう」
相「そうだね。こんな状態なのに落ち着くのが不思議だよ~」

少し苦しそうに笑う
持って来た水を差し出すと

相「ありがと!」

いつもの笑顔に安心した
自然と疲れから瞼が閉じる
雅紀くんも疲れたのか、二人で眠りについた

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