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愛の嵐

第44章 翠黛×叙情=戯言

相「ニノ~?ニ~ノ~?」

後ろから俺を呼ぶ雅紀の声が聞こえる
って、めっちゃ走って来てる?!
凄い速度で迫って来・・

二「へっ?ちょっ、まっ、え~~?」

手を掴まれて引っ張られていく
急に走り出したせいで足がもつれそうになる
どこに行くんだ?
って言いたいのに余裕がない

相「着いた~!」

人気のない控え室に連れ込まれた
ガチャンと鍵が掛けられる

二「はっ、はっ、なっにしてんだ!」
相「はぁ~、走った~♪・・・おいで」

照明を付けてない薄暗い部屋で腕を広げる
・・・分かってる
ポスッと胸に身体を預ける

二「何で分かった?」
相「ん~、何でだろうね」
二「答えになってない」
相「じゃあ、和也の表情や態度かな」

暗くても笑ってるのが分かる
真っ直ぐに見てる
見透かされてるかもしれない
でも、それが心地いい

二「誰にも見せんなよ!」
相「何を?」
二「それ!その笑顔は俺だけのもんだろ!」
相「うん、そうだね。ごめん。和也を見付けた嬉しさからつい」
二「今日は許すけど、あれは俺のだからな!」

ギュウッと抱き締められて了承された事を身体で表現された
なんて居心地のいい場所なんだろう
俺の為だけの場所だと言わんばかりに抱き締め返した

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