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相「さて、和也くん」
和「はぁ、何ですか？」
相「荷物とりに帰る前に着替える？それともそのまま帰る？」

自分の格好を見て思い出した
女装のままだ！
しかもかなり気合いの入った女装だ！

和「き、着替えます！」
相「ここで待ってるね」

手を振り見送ってくれる相葉さんの笑顔が俺にだけ向けられている
恥ずかしくなって返事も出来ずに走り出した

大「お～っ！おめでとう、シンデレラボーイ♪」
和「うっせ～！めでたかないっての！」
大「なんだよ～、つれないなぁ。せっかくシンデレラに選ばれたのに」
和「はぁ、勝手に言ってろ」

今置かれている状況とか
胸に秘めた明後日の方向に進む思春期とか
引かれるんじゃないかと思うと言える訳がない

大「和、どうした？」
和「ん？何でもないよ。着替えたら帰る」
大「打ち上げは？？」
和「外せない家の用事出来たから、ごめん！」
大「そっかぁ、家の用事なら仕方ないか。皆には伝えとくよ」
和「ありがと、助かる！」

ウィッグを外し化粧を落とす
元の自分へと戻っていく
待たせている相葉を思い出して急いでしまう

和「んじゃ、後頼んだ！」
大「えっ、えぇ～？！ちょっ、かず～！」

後片付けもしないでサッサと更衣室を出る
前髪を下ろし伊達眼鏡を掛ければ別人だ

和「お待たせしました」
相「早かったね、和也くん」
和「あれ？よく俺だって分かりましたね」
相「うん！だって、ほら♪お揃いだから！」

同じ伊達眼鏡を掛けていた
あぁ、この人が拾ってたんだ
嬉しそうに笑う相葉から目を逸らしてしまう
見られたくなくて前髪で顔を隠した
きっと今俺は真っ赤になってる