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愛の嵐

第41章 擬議×啼哭=縁成

《大野時間》

再会から早ひと月が経っていた
知り合いの伝を使い仕事を順調にこなす程になった
翔とは大学の頃よりも近くなっていく
何よりも誰よりも俺を優先してくれる
彼女のように甲斐甲斐しく世話をしてくれた
嬉しいのに苦しい

大「甘え過ぎかな?」
櫻「ん?何が?」
大「俺って翔に甘えてるなぁって思ってさ」
櫻「そう?そうかなぁ?」

クスッと笑って俺の隣を歩く
翔からは女の気配さえしない
仕事が終われば真っ直ぐ帰ってくるし
遅くなる時は必ず連絡をくれる

大「翔は恋人いないのか?」

この1ヶ月怖くて聞けなかった
けど彼女がいれば諦めるキッカケになる

櫻「恋人は・・いないよ」
大「そうか・・俺と同じだな」
櫻「今は智がいるから楽しいんだよねぇ」
大「えっ・・それっ」
櫻「ずっと探してたんだよ!だから一緒にいれんのが嬉しくてさ♪」

屈託の無い笑顔で俺を見た
なんでそんな顔見せるんだよ
親友ってつらいなぁ
見てるのが苦しくて傍にいるのが切なくなっていく


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