
チョコレート
第12章 海
「じゃあ邪魔しないようにする~」
「あ~緊張!」
「今から緊張してると夕方まで保たないよ~」
「だよね~。あ、彩…」
優衣の顔を見ると
後ろを向いて苦笑いだった
私も優衣のように見ると
後ろからでっかい波が
こっちに向かって来てる
「…やば」
と思った時には遅かった
体が海に投げ出された
苦し…
水中でもがいていると
誰かに腕を掴まれ
引き上げられた
「ぷはっ…」
「彩ちゃん大丈夫!?」
涼くんだった
「ありがとう…死ぬかと思った…優衣は?」
「優衣ちゃんは彩ちゃんみたいにどんくさないから大丈夫やったで」
「そっか、私みたいにどんくさくないって…涼くん!」
「あははっ、ナイスノリツッコミ」
涼くん失礼だな
「彩大丈夫か!?」
遠くから陸が声をかけてくれた
