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会議室から恋。

第14章 2

茫然と立ち尽くしていると、坂下さんの車が去った方から、誰かが歩いてきた。

あれは・・・。

坂下さん・・・。

「車、置いてきたよ」

うれしくなったのと、あきられたわけじゃないと分かったのとで、坂下さんの首に絡みつく。

なぜか、涙が出てくる。

「杉山さん?」

「嫌いにならんとって…」

「嫌いに?なるわけないでしょ」

首に絡まった手をはずされ、右手を握りる。

そのまま、部屋まで引っ張っていかれる。

「一緒に、ごはん食べよう」

そう言って、あたしがカギを開けるのを待つ。

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