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この手を離さないで

第8章 第八章 迷い



「帰るんじゃないの?」




『だってまだ買ってないだろ?


おみやげ。

それとも、帰りたい?』



「やだ。帰らない。」


『じゃ、行こっか』



ギュッ



俊が私の手を引いて歩きだす。



「俊、手っ!」

体が一気に熱を帯びる。


『だって、迷子になりそうだし心配じゃん?』


この歳で迷子になんか、ならないよ。



でも、繋いだ手を離したく無くて黙って俊の後を着いて行った。




それからは、ショッピングモールに行って俊と買い物を楽しんだ。



もちろん、陽のおみやげも忘れずに。








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