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パパとママのタカラモノ。

第4章 出産。



「執刀医は主治医の先生で、私は助手に入ります。宜しくお願いします。」


そう言って、私の腕を見ると


「あぁ~、腕が痣だらけになっちゃったね‥。やっぱり血管なかったかぁ。」

奈央「先生、お腹切られてる感覚って分かりますか?」


手術なんて初めてだし
麻酔で痛みを感じないとはいうけど
お腹を切るのには代わりないし
本当に痛くないんだろうかとか
色々心配するわけで(・_・;)


「大丈夫ですよー。切るときは、ちゃんと"切りますよ"って言いますからね。」

「私も隣に付き添うし、何かあったら声掛けてくださいねー。」

奈央「分かりました‥。」




―――そして14時40分。


ストレッチャーに乗せられ
手術室へと移動する私、と家族。

ストレッチャーの横を
智ちゃんが歩いてた。


智也「頑張れ‥。」


そう言われ、
あぁいよいよ出産か‥と
妙に緊張が高まった。


「すみません。ご家族の方は病室にて、お待ちください。無事に手術が終わりましたら、一足先に赤ちゃんを病室に連れて行きますので。」


手術室の前で家族とはお別れ。


「行ってらっしゃい。」

奈央「行ってきます‥。」


私の乗ったストレッチャーは
家族に見送られ、手術室へと
入っていった。


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