
パパとママのタカラモノ。
第4章 出産。
みんながいない間、
今までのことを色々と
思い出していた。
智ちゃんと出会ってからのこと。
初デートで手を繋ぎ、
お互いに照れ合ったこと。
初キスはX'masに京都駅の大階段で。
初エッチはまさかのカラオケボックス。
京都と大阪のプチ遠距離だった為か
デートのたびにエッチしてたこと。
親に智ちゃんとの交際を打ち明けて
かなり驚かれたこと。
「あの遊びまくってた(男をとっかえひっかえしてた)奈央が‥!?」
って。
「智也くんだけは、傷つけるようなことしちゃ駄目よ!!」
と注意されたこと。
――ってそんなに私、
遊んでたつもりないんだけどね笑
ただ、浮気癖が人より強いだけ←
ですが、智ちゃんと交際始めてからは
一度も浮気はしていません(*_*)
話は逸れましたが、
交際から2年後の秋に
妊娠が分かって
あのときは
本当に動揺して
『産む』って選択肢が
私の頭にはなくて、
智ちゃんが
「産んでほしい」
と懇願している前で
たった一度だけ、
「堕ろせば、何もかも帳消しだよ。」
なんて他人事みたいに
言い放ってたりもしてた。
けど、そんな邪悪な思いが
検診に行くたびに段々と薄れていって
赤ちゃんの心音を聞いたり
成長していく赤ちゃんの様子を
エコーを通して見ることで
"あの時、堕ろさなくて良かった‥"
と思えるようになってきた。
ただ、『羊水過少症』
という病がきっかけで入院した病院で
過度なストレスが加わり、
精神的に参ってしまった時期もあった。
元々霊感も強かったせいか、
深夜に突然ベッドが激しく揺れたり、
ベッドの下から
赤ちゃんの泣き声が聞こえたり、
夜中にトイレに行こうとしたら
隣に知らないオジサンが寝てて
ナースコールを押した直後、
金縛りにあって動けなくなったりと
不可解な現象が何度もあった。
看護師さん達は過度なストレスは
赤ちゃんにも悪影響だということで
担当医から精神科の先生を紹介され、
カウンセリングも受けた。
夜、眠れないことを話すと、
妊婦が飲んでも安全な眠剤を
処方して頂いた。
後から思い返せば
話しきれないほどの
様々な出来事があって
私は今出産を控えてるんだな
と改めて痛感した。
