
パパとママのタカラモノ。
第4章 出産。
昨日の夜は結局、
ドキドキして朝まで寝つけなかった。
智也「奈央、眠いん?」
首がカクンッと前に倒れたとこを
智ちゃんに見られてしまった。
奈央「ちょっとだけね笑」
いや、本当はかなり眠いんです←
でも折角みんなが来てくれてるからね。
「まぁ~あんた、呑気だこと。これから出産だっていうのに。ねぇ、お父さん。」
お母さんは呆れ顔だけど、
「まぁ母は強しって言いますからね~。」
と義理のお母さん。
「呑気な方がいいよ笑」
お父さんの言葉にお母さんは
「この人。今は平然とした顔してますけどね、奈央が生まれたあと、私のベッドの下に潜り込んで、夜を過ごすことが何度もあったんですよ笑」
奈央「えぇっ!?」
そんな話、初耳なんですけど。
「仕事が終わって病院に来て、そのままベッドの下にちゃっかりブランケット敷いて寝て、朝は奈央の寝顔を見て仕事に行く。最終的には看護師さんに見つかって大目玉でしたけどね笑」
母の暴露に、
「おい、今言わなくても‥!!」
と焦るお父さんの顔が
何故だかおかしくって
笑ってしまった。
智ちゃんも隣で失笑している。
時刻はいつの間にか
12時を回っていた。
奈央「あ、お昼食べてきたら?」
私は産前産後、
最低4日は絶食状態。
水さえも口にできない。
「奈央は?」
自然分娩だったお母さんは
絶食中だということも知らず
サラッと言ってくる。
すかさず義理のお母さんが
「あ、帝王切開の産前産後は、暫く食事ができないんです。」
と見事なフォロー。
「あら、そうなの‥。可哀想に‥。お腹空くでしょ??」
「今朝まで、点滴してたから。」
意外と空かないんだよね、これが。
点滴の力ってすごい。
奈央「ほら早く行って。あそこの食堂、混むから。」
この病院は
帝王切開、自然分娩関係なく
出産当日の夜から母子同室。
だから出産前の最後の時間を
1人で満喫したい
って気持ちがあったのも
嘘じゃないってこと(´pωq`)
