
パパとママのタカラモノ。
第3章 新生活。
けどその5分後、
様子を見に来た看護師さんが
慌て始めた。
「針が抜けてる!!刺し換えなきゃ‥。」
刺し換える。
その言葉が出産直前まで
私にとって恐怖の言葉に
なってしまった。
―――夕方。
智ちゃんが来たときも
私は針の刺し換え中で
奈央「痛い痛い!!智ちゃん助けてッ!」
と泣き叫んでいた。
流石の智ちゃんも私の悲鳴を聞いて
下唇を噛んで、私の頭を撫でてくれていた。
「ごめんねー。朝刺したとこに、もう一度チャレンジさせてねー。」
奈央「もうやだぁ!!痛い痛い痛い!!」
智也「大丈夫だから‥落ち着いて。」
奈央「大丈夫って、あんたが事故しなけりゃ、こんな思いしなくて済んだのに!!あっち行って!!」
私は智ちゃんを責め立てた。
