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『幼なじみ』

第21章  回想



「悠希・・・
やっぱ拓弥君って・・・

東京連合なのかな・・・?」


左側のVIPルームに
着いたと同時に・・・


美波が
不安げな表情で
聞いてくる・・・。


まさか・・・
そんなハズは無い
とは思うが・・・


間違いなく
あたしたちは
拓弥から・・・


後でVIPに来いよ・・・!
と別れ際に誘われ・・・


そして
右側のVIPルームでは・・・


東京連合の
パーティーが・・・


これから確実に
執り行われようと
しているのだ・・・。


そんな二つの
事実が・・・


頭をグルグルし始めた
あたしは・・・


美波の質問に対し
的確な答えを
出せないまま・・・


「う・・・うん・・・
不安になっちゃう
美波の気持ち
良く分かるよ・・・?


でも・・・
もうすぐ拓弥
VIPに来るだろうし・・・


直接聞いてみれば
良いんじゃない・・・?


美波・・・?


取り敢えず
こっちの部屋で
様子見ながら
待ってみよ・・・?」


と・・・
優しく宥めてみる・・・。


すると・・・
美波は・・・


「今から考えたって・・・
しょうがないもんね!


つか・・・
なんでこんなに
拓弥君の事
気になるんだろ・・・?


こりゃ恋かもね~?
ウキャキャ・・・」


と・・・
濃厚なテキーラが
効いているのか・・・


瞬く間に
元気に笑い出し・・・


そして・・・


何とか・・・
気を取り直した
あたしたちは・・・


目の前の
重い硝子の扉を開け・・・


更に闇が広がる
VIPルームの中へ・・・


ゆっくりと足を
踏み入れた・・・。









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