
お兄ちゃんはいちご味
第8章 血の味
バカなこと言ってふざけ合う
恋人らしいことと言えば、キスするくらいで
正直、ゆりのことはやっぱりまだ友達としか思えない。
だけどゆりといると楽しいってことは嘘じゃない
それに、こんな風にくるくる表情が変わる所は可愛いなんて思ってたりするんだ
――今度こそ本気で好きにならなきゃならない
これ以上、果乃に惑わされたくない
今まで色んな子と付き合ってきたけど、誰も本気で好きになんてなれなかった
妹の果乃より大切に思える相手。
俺はそんな相手をずっと探してきた
今度こそ、ゆりなら、きっと―――
