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ツンデレ彼女。

第8章 俺のもんに触るな

「あの、前田くん、全然意味わかんないんだけど」
「はーあ?なんでー?だから好きだって言ってんだけど??ねえ、俺と付き合ってよ」
「ちょ、待って待って。ほんとに意味わかんないから!さっき初めて喋ったよね!?前田くんあたしのこと何も知らないでしょ」
「知ってることだってあるよー?俺…美来ちゃんのお屋敷の場所知ってるよ」
「はっ…?家の場所知ってるって?何それ、ストーカーじゃん」
「そうだよ(にこ。だからファンだって言ったじゃん」

おいおい待てってこいつ頭やべえって。
ストーカーとか冗談抜きでやばいだろ。
美来完全狙われてんだろ。
ほんとふざけんなよ前田。

「美来ちゃん、好きだよ」
前田が美来の頬に触れようとした。

咄嗟に俺は、
俺のもんに触るな
と思ってしまった…

「おい美来!ほら、作業戻れって」
「けっ、賢人!!?」

前田の正面で硬直してしまっていた美来がぱっと前田から離れる。
前田は驚いた顔でこっちを見てる。

「君は、ああ、美来ちゃんと同じクラスのいっつも寝てる人か。なーんだ、せっかく楽しんでたのになあ?てか、どーせ寝てるんだから作業なんてしなくてもいいじゃん」
「うるせーな、いまはちゃんとやってたんだよ。つか、おまえ美来のこと名前で呼ぶな。ストーカーとかまじ頭おかしいから」
「はあ?なに?君彼氏なの??」
「ほら美来行くぞ」
「ねえ付き合ってるのって聞いてるじゃん」
「美来!来いって」
「う、うん…っ」

前田を無視してすぐにその場を立ち去った。

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