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ツンデレ彼女。

第5章 委員決め

「はい、みなさんおはようございます。今日は午前授業で、ほとんどがHRだ!自己紹介してもらうからひとり一言考えておけよー!あと昨日言ってたように委員決めもするからな、それも考えとけ!」
と笠松先生。笠松先生はすごく体育会系な感じがするなあ。ぐいぐい来られるのってどちらかというと苦手なんだけど…。

そっと隣を横目で見ると、賢人はあたしのことをずっと見ていたのかすぐにぱちっと目が合った。
…っ!恥ずかしい!!

「なあ…」
なっ、なに話しかけてきてる!?
「………(ドキドキ)」
「おい、無視かよ、美来」
美来、と呼ばれてとくんと跳ね上がるあたしの胸。
「ちっちがうの…っ、ごめんなさいっ」
「はあー?なに、それ」
えっ、お、怒ってる…?
「お、怒んないでよ…」
俯いたままそう呟くと、賢人はあたしから目線を逸らした。
「怒ってなんか…ねえよ」

どきどきどきどきどきどき。
鳴り止め心臓!うるさいぞ心臓!!
異変に気づいたみゆが振り返って
「なしたの」
と声をかけてくれる。

「なんか…怒らせちゃったかな」
「ほらほらそんなにしょげないのっ!だーいじょうぶだって!」
「なんで簡単にそう言えるの〜」
「だって……いや、秘密♡」
「なにそれーえ!」

みゆったら秘密なんてずるいー
でもすごく自信に溢れてますって感じで言われたな…
信じてもいいのかな、それなら。
ドキドキとまだ鳴り続ける鼓動を確かめるように、思いを噛み締めた。

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