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ツンデレ彼女。

第4章 豹変美来ちゃん

「も、もしもし…?」
「よぉ、俺、大樹だけど」

大樹?斎藤…大樹??
あー、中学んときの元彼か。あたしが唯一付き合った人。なんとなくでOKしたらつまんないやつだったからすぐ別れちゃって、それ以来あたしは誰かから告られてもフるようになった。

「何の用?」
「これから遊ばねー?」
「はあ?なんであたしが斎藤なんかと。いま何時だと思ってんの??」

別れてから何もなく卒業したって言うのに、今さら何言ってんだろって思った。

「ははっ、決まってんじゃん。俺とヤろ?すぐフられちゃったけどさ、美来ちゃんかわいいから、セフレなってよ!」

うわー、きも。さすがにヤろうって言われたのは初めてかも。高校生なったばっかだっつーのにこいつ絶対おかしい。

「いや、それはないでしょ。おかしいってwww」
「え、なになに照れてんのー?かわいっ♡いいじゃんヤるくらいー!あ、もしかして処女?」
「…………」
「あっまじでー?美来ちゃんかわいいからヤったことくらいあると思ってたー!なんかちょー嬉しい俺に美来ちゃんの処女ちょーだい♡?」

うざい。こいつうざい。

「いや、むりです。ごめんなさい」
あくまでも猫かぶり笑
「ノリ悪くねー?俺が気持ち良くさせてやんのにー!」

やだっつってんのになんなのこいつ。早く電話切りたい…。

「ちょ、なんで黙んの!?俺のこと嫌いなわけじゃないでしょ?セフレなんだからさー、俺のこと好きじゃなくていいからさ!」

プチッ…あたしの中で何かが切れる音がした。

「あんたうざい!まじきもいから!あんたみたいなクズに体売るほど安い人間じゃないから!目障りなんだよ!!」
あー素で言っちゃった(てへぺろ♡
「え、あの、いまの美来ちゃん…?あのっ…」
「黙れカス」

ピッ。言い放って電話を切る。
あーあ、うざかった。なんなのほんと。誰がおまえなんかとヤるってんだよ!

「美来…?」

えっ。

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