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大樹はパニックになり、3階の階段の側、茶色い扉を叩いた。
俊也の部屋である。

｢俊也さん、お願いです。開けてください！｣

大樹が叫んだ。
バイクか迫る。
扉が開き、大樹を中へ引きずりこんだ。
大樹は真っ青になり、ガタガタ震えていた。
俊也の部屋はかなり豪華だった。
いや、けばけばしいと言うべきか。
派手なのだ。
多目的室ぐらいの広さでシャンデリアが何個も吊るされており、金色であちこちが装飾されていた。
暗闇に慣れていた大樹の目にはかなりチカチカした。

｢水野…大樹…だったけ？｣

俊也は意外にも彼の名前を覚えていた。