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理想と偽装の向こう側

第19章 罪悪感?

顔を洗って、服に着替える。



重たい気持ちでリビングに行くと、小田切さんは朝食を用意してくれていた。



「昨日の結構残しちゃったよね…。お粥にしたから、摘まみながら食べれそうかな?」



「ありがとう…。」



小田切さんは、いつもの優しい笑顔で



「胃…大丈夫そう?」



「うん…心配させてごめんね…。検査するね。」



「あぁ…。」



少しホッとした顔になる。
本当に心配してくれてるんだね…。



私の身勝手で嫌な思いさせちゃったよね…でも、万が一な事があったら、知られたくなかった…。



お腹を無意識に、擦ってしまう。



お粥の入った器を受けとると、優しい匂いがした。



「頂きます。」
「はい、召し上がれ。」



一口含む…美味しさと、温かさが染み渡る。



これは…小田切さんが光花さんの夢を叶えてあげたかった想いなんだよね…。



やっぱり一緒に、居てはいけないのかも…。



「小田切さん…。」


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