テキストサイズ

理想と偽装の向こう側

第19章 罪悪感?

「ん~何?」



「私…まだ、ここに居てもいいのかな?」



半ば諦め…半ば切望…。



泣きそうな思いで、問いかける。



「香織ん…。」



「もう…舐め合う必要ないのかな…?」



小田切さんは、私に手を伸ばそうとしたが、途中で止めた。



ズキンッ…。



胸が痛む。



小田切さんは、伏せ目がちになり



「香織んは…どうしたい?」



「わたし…私は…小田切さんの側に…まだ居たい…。」



正直に言った…。



嘉之には、正直になれなくて沢山後悔をしたから、小田切さんには繰り返したくない。



「俺も…君が…香織んがいいなら側に居て欲しい…。」



え…。



「いいの…?」



「それは、こっちの台詞だよ。」



いつもの小田切スマイルで、微笑む。



ストーリーメニュー

TOPTOPへ