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理想と偽装の向こう側

第18章 永久と再会

君が願ってたモノは、本当に細やかで…ただ俺との未来を望んだだけなのに。



何一つ叶える事が出来なくて、叶えさせる事も出来なかった。



自分の不甲斐なさが、突き付けられる。



君と描く筈だった夢を…現実にする筈だった未来を他の誰かと、叶えろと…それが君の願いなの?



苦しさや恨みつらみの方が、マシだった…。



全て1人で抱え込んだまま、俺の前から消えてしまった。



「光花…。」



前に進める、気がしない…。



よく、時が解決してくれると言うが、解決する必要あるのか?



何を解決しなきゃいけないんだ?



こんなに愛してた思いを消す必要あるのか?



俺は真っ暗な暗闇に、放り込まれた感覚になった。



底があるか分からない、深い闇に堕ちていく。



『夢』も『希望』も『未来』も要らない…。



欲しいのは、君の温もりだけだった…。



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