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理想と偽装の向こう側

第18章 永久と再会

どうやって帰って来たかなんて、覚えちゃいなかった。



部屋に帰り、シャワーを浴びた。



髪を無造作にタオルで拭きながら、ビールを一口飲んで、しばらくボーとしていた。



頭が身体が現実を受け止めていなかった。



涙も一滴も流れない。



流してしまったら、光花の死を認めてしまうからだ。



「手紙…。」



正直、読むのが怖かった。



読んでしまったら、光花との事は、終わってしまうんではないかと思ったんだ。



「ブイ~ン。ブイ~ン。」



メールだ。



『大丈夫だったか?』



滝島から、一言来ていた。



普段だったら直ぐに返信するが、今の俺には無理だった。



それから何本か飲んで、そのまま眠ってしまった。



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