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理想と偽装の向こう側

第17章 希望と絶望

「大事な話しを中断して、申し訳ありません…実は…。」 



俺は頭を下げてから、光花の事を話して、なるべく側に居たい旨を伝えた。



課長は、真剣に聞いてくれ



「そうか…何て言えばいいのか…辛いな…。ただ、今回は部長直々で小田切くんを指名してきているから、担当から外すのは厳しいかもしれない…。」



「部長…直々?」



「以前、コンベンションの手伝いに行ってもらった時に、今回の企画な先方さんが小田切くんの事、気に入ったんだそうだ。だから今回は是非関わって欲しいと言われてる。」



「そうなんですか…光栄な事ですが…。」



評価して貰うのは有難い事だ…これが普段だったら…。



でも、今回はタイミングが悪すぎて、素直に喜べない。
滝島も気不味い顔をしていた。 



打診してもらうのも、課長の立場からして辛いだろう。



「分かりました…尽力します。」



「小田切…。」



「辛いところ、済まない…皆でバックアップしていくから、宜しく頼むよ。詳しくは、また後日打ち合わせがあるから。」



「はい!」



力いっぱい返事はしたが、罪悪感が押し寄せる。



ごめん…光花…。


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