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理想と偽装の向こう側

第17章 希望と絶望

お昼から戻り、自分たちの部署の部屋に入ろうとしたら、後方から声を掛けられた。



「小田切くん!滝島くん!ちょうど良かった。後で、俺のデスクに来てくれ。」



課長が嬉しそうに言った。



「分かりました…。」



ちょうど良かった。



光花の事、話して休みを相談しよう。
うちの会社は、割りと家庭問題に理解があった。



早速、課長のデスクに二人で行くと、打ち合わせに使うソファーに座るよう促される。



「今度、企画が持ち上がってるんだが、うちの部署からは二人に担当してもらいたと思ってるんだ。だいたい、期間的に半年は見ている。これが成功すると、強いパイプが出来るから我社に強い後ろ楯になるぞ!二人には、宜しく頼みたい!」



「えっ…半年…。」



俺が、呟くと滝島は



「……課長…相談があります。」



「ん!改まって何だい?」



快い返事を期待してたろうが、二人して神妙な顔をしてるから、課長も怪訝な顔付きになった。



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