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理想と偽装の向こう側

第17章 希望と絶望

席に戻りながら滝島は



「ごめん…あんまり役立たなかった…。めちゃめちゃフォローするからさ、一人でしょい込むなよ。」



そう気遣ってくれた。
課長の立場も解ってるからだろう。



「いや…俺こそ…。皆に、迷惑掛けないようにするよ。有り難うな。」



すると、頭を小突かれる



「だから~迷惑くらい掛けていいんだよ!たまには、甘えろ!」



本当…いい奴だな。



「クスッ…サンキュー…。女だっら惚れちゃうわ。」



滝島は一瞬キョトンして



「やっと、俺の魅力に気付いたか!」



「はいはい。」



流しながら、パソコンにパスワードを打ち込む。



「おいっ!」
「ははっ。」



こんなやり取りが、気を紛らわしてくれる。



本当に滝島の気持ちが、有り難かった。







光花…時を戻せるなら、どこから巻き戻せば良かったんだろう…。



何もかも引き替えにしてでも…君の側に居ればよかった…。



何度悔やんでも、もう…戻れない…。



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