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理想と偽装の向こう側

第17章 希望と絶望

昼休みになり、いつもの定食屋に入り、滝島は早々に注文した。



「京子ちゃ~ん!日替わり2つ~!ご飯、普通盛りでいいよ~!」



「あいよ~!」



食欲ないの分かってか、いつものサービスを断る。



「サンキュー。」



「で、いつになく暗い理由は、何な訳?ヒナちゃんと何かあったの?」



「光花の事だと、思うのか?」



滝島は、お茶を一口飲んで



「自分自身の事で、ここまで落ち込んでるのは見たことね~し。そんなの新入社員時代に一回きりだろ。」



「良く覚えてんな…人の事なのに…。」



ニヤリと笑って



「最初は、ライバル視してたからな…めっちゃ観察してたら、惚れたんよ!」



また…。



「へぇ…自分でも忘れてたわ…。」



「そう…そんぐらい自分の事は無頓着なんだよ。小田切は、人の事は見るクセにな。」



人の事は、か…。



「そんな事ないよ…。過剰評価だ。だったらもっと早く気付いてたのに…。」



「何だよ?」



滝島は、怪訝な顔をした。


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