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理想と偽装の向こう側

第14章 時限爆弾

「ありがとう…嬉しい…。毎日着けるね。」



「ははっ!本当!?」



「うん…勇気もらえる様に…着けてたい。」



小田切さんは、少し目を細めた後



「香織ん…。あっ!そのまま下さい!」



店員さんは、簡易包装の袋から出してニッコリと、



「どうぞ~。有り難うございました。」
「どうも~!」



小田切さんは、笑顔でブレスレットをそのまま受け取り店を出て 



「香織ん…どっちに着けたい?」



「あっ…。じゃあ…左で…。」



「左だね…。」



左腕を前に出し、小田切さんがブレスレットを着けてくれるのを見てる間、ドキドキだった。 



「おっし!可愛いね!これ、似合うよ。」



「へへ…ありがとう…。」



本当に勇気が、湧いてくる。



それから、二人で浜辺を歩くことにした。 



太陽が傾きかけ、少しずつ辺りを朱色に染める。



いつも眺める、あの川もこの海に繋がっているんだ。細い川も、激流も…大海になっていく…。



私たちの未来も、煌めく海の様に広がっていけますように…。



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