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理想と偽装の向こう側

第14章 時限爆弾

ザザ…ザーン…ザザ…

波の音が穏やかに奏でられている。



私たちは、小田切プレゼンツ通り海辺に来ていた。



「うっ…お腹いっぱいです…。」



「確かに、あの大きさは、半端なかったわ~。」



小田切さんは食べきったけど、私は一本が限界で、お持ち帰りにしてもらった。
おにぎりもあるし、夕飯はこれだな。



浜辺まで出る前に、お土産屋さんに寄ってみる。 



「干物とか佃煮とか美味しかったな~。」



すっかり食い道楽だ。
海産物を物色してたら、小田切さんが



「香織~ん!こっち来て~!」



小田切さん!
お店の中なんですけど!
『ん』は、どうでしょうか! 



「何ですか?」



「これ、手作り品みたい。綺麗だよね。」



「本当だぁ~。」



貝殻を光沢を利用して、アクセサリーや小物等が色々ある。 



「香織ん、あんまりアクセサリー着けてないね。」



あっ…嘉之と同じこと言ってる。



「嫌いじゃないんだけど…絵を描くときに邪魔になったから、着けなくなって。」



「そうなんだ…こん中で、今なら一番支障なさそうなのは、どれかな?」



「う~ん…このブレスレットとか、作りが派手じゃないし、素材感が活かされてて可愛いかな。」



「これね…。すみませ~ん!このブレスレット下さい!」


「へっ!小田切さん、いいよ!自分で買うから。」



「今日の記念!」



キュンッ…小田切さん…。



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